大 隅 史 談 会

   ―平成26年度月例会― 

       
第5回 9月例会

   日 時   9月28日(日) 13:30〜16:30

   タイトル  ・「大隅から大和へ  日本建国の理念」

   発表者   郷原建樹

 
   会 場  県民健康プラザ鹿屋健康増進センター健康科学教室
         
(※問い合わせの際の略称では「ケンプラ小ホール」とします。)
 
   参加料  500円(資料代・会場費)


   
※会場アクセス…県立鹿屋農業高校より北東へ約200b右側。県民医療センターの隣り。
   ※問い合わせ先…松下(0994−49−2360又は090−2083−2360)



  写真:9月例会(会場:鹿屋健康増進センター小ホール)にて 発表風景


 「〜大隅から大和へ〜日本建国の理念」 発表者 郷原建樹氏

   【発表内容】

 郷原氏は43ページからなる発表資料(A5版)を配布し、それを基に講和風の発表をした。
 発表資料 『大隅から大和へ 日本建国の理念』 の部立ては以下の通りである。

     はじめに…正しい日本の歴史を学ぼう
     序章 人物が主役の歴史学
        第一節 日本建国のルーツを探る  
        第二節 人を活かす屈辱の体験
        第三節 農業に根ざした総合福祉
        第四節 天皇の祈り
        第五節 自然に学ぶ歴史学
        第六節 特攻の精神


 話は第一節から順序立てて行ったわけではないのが、まとまった資料が配布されているので、ここではそれに準拠して書いて行く(主に資料の抜き書きよる)。
 
 <はじめに>

 「戦前の歴史研究では皇室や皇室を権威づける神話を批判したり、異説を述べることは許されませんでした。ところが先の戦争に敗れて皇国史観から解放されると一気に古代研究が進み、古事記や日本書紀は大和朝廷の権力を正当化するため、時の権力者が創らせた虚構の書だとするのが定説になりました。」
 「私は歴史の専門家ではありませんが、南九州の大隅に残された古代遺跡や伝承を基に、いろんな史家の文献を分析して、紀元三〜四世紀頃の日本建国に携わったとされる人物を、自分なりに推理してみました。」
 「歴史を学ぶのは、今ここに生きている私達の存在根拠をさぐり、これからの暮らしに役立てる事です。それには歴史を単に知識として学ぶだけではなく、先人達がどんな思いで事に処し、どんな成果を得て、どんな人生を生きられたかを知らなくてはなりません。」
 <日本建国のルーツを探る>
 「神話の天照大神が邪馬台国のヒミコだとすれば、邪馬台国は日向にあったことになり、神武天皇は邪馬台国のヒミコと関わりがあったと考えられます。その意味で邪馬台国が何処にあったかは、謎多い古代史を解明する一つのポイントだと言えましょう。
 邪馬台国の所在地については昔より諸説があり、まだ定説は定まっていませんが、近年になって大隅を含む日向説を唱える人が出て来ました。」
  (※引用者注…この「邪馬台国大隅説」とは『予言 大隅邪馬台国』(河野俊章著)のこと)
 <人を活かす屈辱の体験>
 「神武天皇を調べていると、この人も最初から建国神話に見られるような、武勇に長けた歴戦の勇者だったとは思われません。父親のウガヤ王と同じように、母親に見捨てられたイワレ彦(神武天皇)が、異母兄らのいじめにめげず悠久な大隅の大自然の中で、青春を鍛え、たくましく成長されるイメージが私には湧き上がって来ます。」
 (※記紀では神武天皇が異母兄らにいじめられたという記述はない。古事記の「出雲神話」におけるオオクニヌシが異母兄弟からいじめや試練を受けた―という記述との混同か?)
 <農業に根ざした総合福祉>
 「農業は苦しい仕事です。梅雨の季節に手早く田植えを済ませ、夏の炎天下で田の草取りをして、台風の合間に収穫しなくてはなりません。しかも収穫は自然状況に左右されて定まってはいないのです。(中略:狩猟民の生き方を解説した部分)それに比べ農耕民族である日本人は、土に這いつくばり、周りの人々に助けてもらって、物言わぬ動植物を愛情いっぱいに育て収穫して暮らしています。
 こうして相手を思いやり、熱と光を与え続ける太陽に感謝する、心優しい日本の文化が生まれました。
 混迷する現代日本の再生の為には、神武天皇の時代から先人たちが信じて来た、我が身を燃やして他に施す太陽文化の想いを、もう一度見直すべきです。」
 <天皇の祈り>
 「人の芯は想いです。天皇の想いの芯は祈りです。民草の国民の幸せを祈られる天皇を、日本国民は二千年近い間、ぶれることなく敬い奉り続けています。
 この日本人の想いの芯は、天照大神を主神とする太陽信仰にあります。
 太陽信仰の天孫族は、強さを尊ぶ熊信仰の熊襲族や蛇信仰の大神一族も引き入れ、「自ら燃えて他に施す」日本の伝統文化(太陽文化)を育てました。
 こういう歴代天皇の本質は、日本国を建国された初代天皇である神武天皇の想いでもあったはずです。」
 <自然に学ぶ歴史学>
 「(前略:西郷隆盛の維新後の活躍と鹿児島への帰郷、そして西南戦争に至る状況を解説)この南洲翁の従容とした淡白で潔い生き方は、日向神話に出てくるクマソタケルの生き方と相通じるものがあるように思います。女装したヤマトタケルに宴会で刺し殺されながら、クマソタケルは言うのです。―お前にヤマトタケルの名を与えよう―と。 殺されながら相手を称えるクマソタケルの心情を、現代日本のどれほどの人が理解できるでしょうか? 勝つために権謀術数を尽くしたヤマトタケルを、戦前の国定教科書では古代日本建国の英雄として評価していましたが、その教育の成果は日本史上で例を見ない戦火をもたらしました。」
 <特攻の精神>
 「(特攻の生みの親である)大西海軍中将は普通の農家に生まれ、家系に傑出した人物も出ていませんが、若い頃より西郷南洲翁と東郷平八郎元帥に私淑して、海軍兵学校に進まれた後、自己錬磨の末に自分の生き筋を見出されました。
 (前略:西郷南洲遺訓にある「国の凌辱せらるるに当たりては、たとえ国をもって斃れるとも、正道を踏み、義を尽くすは政府の本務なり」を解説)大西中将はこの南洲翁の教えを守り、日本の国が滅びるかどうかの瀬戸際の時、日本民族と有色人種の誇りを懸けて、敵艦艇へ飛行機ごと体当たりする、特攻作戦を敢行されたのです。
 (中略)七十年前、白人中心の世界秩序に風穴を開けて、白人支配の植民地から有色人種の諸国に、独立する気概を与えたのは、さきの太平洋戦争で見せた日本人の特攻精神だったのではないでしょうか。」

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