大 隅 史 談 会

      ―平成27年度月例会― 

          
第10回 3月例会

     日 時   平成28年327日(日) 7:00~18:00

    
テーマ   西都原古墳群と生目古墳群 現地研修

     集 合   鹿屋市北田町の城山公園下駐車場(無料)

     参加費   4000円(交通費・昼食代・資料代を含む)

     申し込み  3月20日(日)までに松下090-2083-2360へ


   
 【 研修概要 】  

   西都原古墳群中の第81号墳などを発掘調査された宮崎大学名誉教授・柳澤一男先生に
  現地を案内していただき、3世紀代の築造と解明された81号墳を中心にその全容を解説。
   また古日向で最古の首長墓と見られる生目古墳にも足を運び、ヤマト王権とのつながりを
   考察する。


      ・行程・

     北田公園駐車場7:00――西都原古墳群9:30(古墳巡検・考古博物館見学・昼食)
   
    13:30――生目古墳群14:30(古墳群巡検・遊古館見学)15:30――帰着18:00



 2016.3.27(日)
 参加者総勢16名。
 ほぼ快晴の上天気。

西都原古墳群を見学する前に柳澤先生から概要と留意点についてレクチャーがある。

 西都原古墳群の南部に展開する第一A支群の中の盟主的な前方後円墳第46号墳に上がる。墳長83.6m。(4世紀末~5世紀初頭)

 後円部(径約50m)頂上部で記念撮影。

 同じ第一支群にある第13号墳(79.4m)。大正年間に調査されていたが、平成7~9年に保存整備のための発掘調査が行われた。後円部の埋葬施設を見学できるようになっている。手前のミニチュアは葺石を葺いた当時の姿を再現してある。

 同古墳の埋葬施設(玄室)の内部。粘土廓に長さ6.8m、幅0.5mの棺床があり、その中に舟形の木棺が設置されていたらしい。(4世紀中~後半と推定)
 主体部から仿製の三角縁三神三獣鏡一面・硬玉製勾玉二個・同管玉40数個・ガラス小玉多数・刀子一振り・木棺の一部と思われる木片が見つかった。鏡は沖ノ島の18号岩陰遺跡出土の鏡と同型である。

 第一B支群に属する酒元ノ上横穴墓群にも立ち寄った。屋根がかけられた中に一風変わった横穴墓がある。6-1号墳はいったん地面から真下に竪穴を掘り、羨道から内部をくりぬいていわゆる「地下式横穴墓」状に形成された後、手前に長い墓道を作っている。結果としては地下式ではなくただの横穴墓になっている。

 昼食を西都原考古博物館の食堂で摂ったあと館内を自由見学。有名な舟形埴輪(ただしレプリカ)があった。これと同じように有名な子持ち家形埴輪とともに男狭穂塚(墳長176mの帆立貝式古墳)の陪塚とされる170号墳の出土である。

 西都原古墳群では最後に「鬼の窟」とわれる有名な206号墳へ。

 出土した須恵器から6世紀後半から7世紀初頭の築造とされており、西都原古墳群に祭られる最後の大首長の埋葬施設と考えられている。巨大な切り石による玄室は壮大である。

 西都原古墳群を後にして台地を下り、東九州自動車道の西都インターから宮崎西インターまで南下し、インターから2キロほど東にある生目古墳群へ。

 生目古墳群では三世紀の後半から前方後円墳が作られており、とくに300年代早々の初期古墳から100mを超える大きな前方後円墳が連続して三つも築造されている。
 右の写真は生目古墳群のある丘陵下に併設された「遊古館」(埋蔵文化財センター)発行のパンフレットからの俯瞰図だが、一番北の1号墳が136m、すぐ南にある3号墳が143m、そして一番南に位置する22号墳が101mと、すべて300年代の築造である。
 前方後円墳の大きさだけから言えば、生目古墳群の首長層の方が同時代(4世紀)の西都原古墳群の首長層より大きな勢力を有していた――と言うことができるそうである。

 最大の3号墳に上りその大きさを実感した後、東隣に位置する5号墳にも上がってみた。
 この古墳の墳長は57m、5世紀の初めの築造とされるが、葺石が見事に再現されていて築造当時の姿をしのぶことができる。


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