大隅半島の海・山・川

 大隅半島は海に囲まれている。東は太平洋、西は鹿児島湾(錦江湾)で一方は世界最大の外洋、もう一方は波静かな内海である

 内海の鹿児島湾は東京湾より一回り小さいが、深さは最深200メートルを越す。もともと火山帯であり、湾の奥の姶良カルデラと、湾の入口の阿多カルデラとを結ぶ回廊地帯が陥没して長い内海を形成したと言われている。
 
 今でも湾奥の深部では熱水が噴出すところがあり、その熱水とともに生きる不思議な生物「サツマハオリムシ」が最近発見され話題になった。その実物はかごしま水族館で見ることができる。

 また 50万都市鹿児島の波止場から出た釣り人が、さしたる苦労もなしに5〜60センチの真鯛を釣り上げることのできる豊穣の海でもある。

海

 大隅半島は肝属平野と国分平野を除いてほとんどが丘陵、山岳
地帯だ。だが山は深い割りに高くはない。鹿児島県本土では最高
峰なのが霧島連峰の韓国岳の1700mで、次が同じ霧島連峰の
東端に位置する有名な高千穂の峰(1594m)。1500mを越すの
はこの二峰だけである。

 あとに続くのは霧島以外では、鹿屋と垂水にまたがる高隈山地
主峰・大箟柄(おおのがら)岳の1237m、御岳の1182m。鹿児島
のシンボル桜島の北岳は1117mだ。

 山深い肝属山地は、照葉樹林で知られる稲尾岳が930m(ただし
最高点は959m)、日向神話にちなむ甫余志岳が肝属山地最高の
967mで、同じ稜線上には黒尊岳(909m)、国見岳(887m)と並
ぶ。最後の国見岳山頂はホホデミノミコト御陵という伝えがある。

山

 大隅の川は総じて短く(最長は天降川の60`)、急流である。
 特徴は分厚く降り積もったシラス台地をえぐって流れていることで
短い距離の割りに、中流域のもつ奥深さには独特のものがある。
河口からわずか5キロくらい遡るともう深山の中を流れているような
錯覚に陥ることが多い。
 海に近いところに滝が多いのもその特徴の内に入っていよう。

 霧島水系では、天降(あもり)川、検校(けんぎょう)川があり、どち
らも清流だが、前者は温泉地帯を流れ、後者は鮎で有名だ。
 高隈水系では、本城川(垂水市)、肝属川串良川
 肝属水系には、雄川、神川、姶良川高山川などがある。
 さらに志布志湾に流れ込む前川、安楽川(志布志市)、菱田川
(大崎町)は流域を豊かに潤している。

川